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『あの空をおぼえてる』ジャネット・リー・ケアリー

ウィニー、君が死んでから、そして僕が死んでから10日め。
あの時僕も死んだんだ。僕も君とあの空で飛んでいた。
だけど僕は戻ってきた―――――
天国の妹に手紙を書き続ける少年。
それは誰も知らない、二人だけの秘密の手紙だった。


 かざらなくって、まっすぐに届いてくる大切な言葉に感動しました。
 なによりウィルが超良い子!手紙の端々から見えてくるウィニーの性格も好きです。
 家族を亡くすってこんな気持ちなんだなぁ、と、思わず自分自身が手紙を書いてるように錯覚してしまいました。読んでるうちに苦しくなる。
 手紙にはウィニーを亡くした悲しみなんかじゃなくて、時には憎まれ口さえ書いてあるのに、なぜか切なくなってくる。
 妹の死から家族が立ち直れなくて、誰もが自分のせいだと思っている中でのウィニーの行動一つ一つが一生懸命で泣けました。
 作者のジャネット・リー・ケアリーといえば『ドアーズ』なんですけど、勇気というかやさしさというか、主人公の根底に同じものを感じました。家族ってなんだろうとあらためて考えさせられます。
 児童書につきものの、とにかく苦難をのりこえて主人公が勇気をつかみ取る!というタイプじゃなくて、もとから大きなやさしさと勇気を持っている少年の物語でした。
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